学生がiパスに合格することで得られるメリットは、大きく二つあります。一つ目は、就職活動をする上での武器となること。授業に出席すれば誰でも認定される資格等とは異なり、iパスは社会的認知度の高い国家試験です。時間を掛け、努力を重ねた労力に見合うだけの価値がある試験と言えます。二つ目は、社会人としての基礎力が身に付くことです。iパスは、基礎学力がしっかり備わっていないと解けない問題が数多く出題されています。これこそが他の情報系資格試験と異なるiパスの特徴で、試験勉強を通して、社会に適応するための基礎力全般を高めることができ、その結果が合格という目に見える成果につながると考えています。

iパス学習における基礎学力の積み上げが、2、3年次の専門科目をスムーズに履修するにあたってのベースになると捉え、1年次の基礎科目としています。さらにiパスの受験意欲を高めるため受験を必修とし、合格者には高い評点で単位認定を行っています。本学科が目指す教育の一つが、データベースやサーバ管理など、情報システムを深く理解し、運用できる人材の育成です。文系であっても、システム運用の分野で力を発揮したい学生には、iパスが有効であり、学科あげての取組みの結果としての高い合格率は、企業側からも高い評価を得ています。もっとも大切なのは、試験に対する学生のモチベーションの維持です。何のためにiパスの合格を目指すのか、基礎学力のアップが就職活動、ひいては社会に出てから役立つことのメリットを伝え、自身はどうなりたいかという未来の方向性を常に意識させること。学生は、iパスに合格したという達成感は自信にもつながり、就職活動も意欲的に取り組むことができます。