ITパスポート試験

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iパスとは

学校の声

iパスは、生徒に自信をもたせるツール

──iパスの取組み・導入の経緯は?

山田
深谷商業高校には、商業科、会計科、情報処理科のほか、全国でもひとつしかない情報会計専攻科を設置しています。iパスに関連する授業である情報処理は、商業科、会計科、情報処理科の共通科目であり、全ての学科において必修となっています。情報処理科ではビジネス情報の授業内でiパスや基本情報技術者試験への対応を行っています。情報処理科と情報会計専攻科の生徒がiパスや情報技術者試験に挑戦するのはもちろんですが、商業科と会計科の生徒も、コンピュータ部に所属し、iパスや基本情報技術者試験の取得を目指すケースも増えています。また、情報会計専攻科は専門学校に類似した位置づけで、高校を卒業した生徒を対象にした2年間の専門授業です。普通高校出身者でも、1年生のうちに情報処理や簿記などの資格試験を取得、合格できるカリキュラムとなっています。

荻野
特に情報処理科の生徒が資格試験に多く挑戦しています。当校では、基本情報技術者試験の午前試験免除制度を利用した授業を行っています。その後、生徒の実力に合わせて、iパスを受けるか基本情報技術者試験を受けるかを選ばせています。iパスは毎週のように試験が実施されるため、自分のペースや習熟度に合わせて受験できるところが良いと感じています。情報処理科で私の受け持っている授業にビジネス情報がありますが、この授業で基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、iパスを目指しています。

木村
情報会計専攻科は、創立以来、商業高校の卒業生を受け入れ、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、そして高度試験の取得を目指して授業を進めていました。しかし、大学入学者が増加し、情報会計専攻科に入学する商業高校卒の生徒が減少しました。その中で、もう少し商業を学びたいという生徒や普通高校から入学したいというニーズがあったため、平成26年度からカリキュラムを変更し、普通高校から入学した生徒にも、情報と会計に関する知識を教えることになったのです。そこで、情報や会計などをこれまで勉強してこなかった生徒にも、知識を得るとともに資格を取得してもらいたいという目的から、iパスに挑戦するようになりました。

進学や就職に役立つ資格取得は、その生徒の個性になる

──iパスに合格することで得られるメリットは?

荻野
iパスは、進学にも就職にも有利に働くことを知り、取得に力を入れるようになりました。基本情報技術者試験までは必要ない場合でも、iパスの取得は進路決定に有利なため受験を勧めています。進学の場合、入学金・授業料等の免除や減免もあります。また、大学によってはiパス、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験の取得が出願要件となっている学校もあり、取得した資格を活かして進学しています。就職した場合にも、例えば製造の部署に配属された卒業生が、後々、事務職やシステム関係を希望した際に異動しやすくなってきます。iパスに合格した生徒は、それが個性ともいえるでしょう。

木村
iパスには、テクノロジ分野、マネジメント分野、ストラテジ分野がバランス良く網羅されているため、就職を目指す生徒には、学習を通じて必要な社会的知識が身に付きます。ただ、就職に直接役立つ試験であっても、合格だけを目的に行う授業は、生徒の将来に良い影響を与えるとは思いません。例えば、コンピュータの授業は実技を中心に行われ、カリキュラムはサーバ構築やプログラミングなどになります。これらの実技中心の授業がiパスや基本情報技術者試験などの学習の下地となっていく、そのような流れが理想だと考えています。

iパスは、生徒の学習目標の指標になります

──iパスを教える魅力は?

荻野
生徒に対しては、まず資格試験が進路に役立つことと、どのように使えるのかを教えます。中でも、社会人として知っておくべき用語がマスターできる点を普段から伝えています。また、入社後に研修を受ける場合でも、そこでiパスを受験するようにいわれる企業もある。そのため、先に合格することが望ましいというように聞かせる場合が多いです。教えるポイントとしては、生徒の興味を引き出す授業が大切です。授業の中に、クイズ形式などちょっとした遊びを取り入れることで、記憶に残りやすくなりました。苦手意識を持たせないように、楽しみながら覚えられる授業が目標です。

木村
iパスは各分野がバランス良く出題されるため、テクノロジに偏らず、これからの社会に必要なマネジメントの用語や著作権など、普段、生徒が意識しないような分野に触れられます。そこで、社会の仕組み、情報、経営など、すべてを包括して指導ができますので、教える側としても良い試験と思っています。また、実技はもとより、学習した内容をどのように試験に生かすのかを考えることが重要です。まずは、基本情報技術者試験があり、その勉強をしながら高度試験を目指してもよい。しかし、そこまでのレベルアップに時間がかかると感じたらiパスも視野に入れるなど、さまざまな方向性を生徒に示すことができます。授業で得た知識や技術を、試験を通して確実に身につけられるというプラスポイントもあるのではないでしょうか。

山田
当校は、商業系、ビジネス系の専門的な内容を学ぶ高等学校として、学習の目標を生徒に高くもってもらう必要があります。その中でiパスは生徒に自信をもたせるツールにもなるため、今後も積極的に取り組んでいく方針です。また、資格取得に関してはある程度の実績があると自負しています。そこからさらに進み、入学イコール、iパス合格、基本情報技術者試験合格というレベルまで到達できれば、生徒の入学後の学習目標もはっきりするでしょう。そこを指標として、学びの方向を自身で考えさせるとともに、試験へのチャレンジを進めていきたいと考えています。


※掲載内容は2018年3月取材時のものです。

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