2017年を『ITリテラシー強化元年』と位置づけ、「ITパスポート試験」の受験を推進
プロのライフプランナーを通して、オーダーメイドの保険を提供
――プルデンシャル生命保険の業務内容および求めている人材・スキルは?
鷲頭:
当社は、世界40カ国以上で、さまざまな金融サービスを提供している世界最大級の金融サービス機関「プルデンシャル・ファイナンシャル」の一員です。生命保険のプロフェッショナルとして、国内の多くのお客様にオーダーメイドの生命保険を提供しています。
私どものビジョンは「日本の生命保険業界の在り方に変革をもたらし、お客様から最も信頼される会社となる」ことです。このビジョンを実現していくために当社が求めているのは、積極的にアイデアを提案・実践し、会社を動かすエンジンとなるような人材です。そのため、手を挙げれば若手にも大きな仕事を任せています。
――求める人材を増やしていくために、力を入れていることは?
鷲頭:
保険業界全体でもITの新技術の活用が進んでいます。積極的にアイデアを提案・実践し、サービス向上、業務効率化のためには、PCを操作できるだけでなく、システム部門と連携してITを活用する必要があります。そのため、部門を問わず、幅広いITに関する知識の習得が必要と考えております。その中で、ITリテラシーを高めていこうという話が役員たちの間で持ち上がり、国家試験「ITパスポート試験」の受験を推進していくことになりました。具体的には、今年を『ITリテラシー強化元年』と位置づけ、社内から有志を募って7名からなる社内のITリテラシーの向上を目指す、応援団を形成し、社員たちが自主的に受験するムードを盛り上げています。
PR活動から教材の提供、スケジュール管理まで幅広くサポート
――応援団の具体的な活動内容は?
高橋:
私はカスタマーサービスチームで、コールセンターの人員配置体制をコントロールする業務を担当していますが、自ら手を挙げ、応援団のメンバーに加わりました。現在、応援団では会社の全面的なバックアップのもとで、「ITパスポート試験」の詳細を伝えるプロモーション活動やポスターでの試験の告知、テキストの購入などのほか、合格へ向けたスケジュールを立てるといったサポートも行っています。
長谷川:
応援団のメンバーは当社の本社機能がある宮城県と東京都に分かれていて、週1回、7名全員でテレビ会議を開き、情報共有やミーティングなどを行っています。私が所属している都内のサイトでは、学習用端末の貸し出しもしています。
鷲頭:
高橋さんや長谷川さんを含む7名の同僚が活動していることが、社員たちのモチベーションになることを望んでいます。
システム部門との意思疎通、ITの進め方を想像できる人材への第一歩に
――「ITパスポート試験」の推進により期待していることは?
鷲頭:
私が期待していることは二つあります。一つ目は「ITパスポート試験」で習得したITリテラシーを活用して、システム部門とサービスや業務効率の向上について話ができる社員が増えていくこと。二つ目は、生命保険業界にもAIなどが導入されるようになり、会社自体もこうした最新技術に取り組んでいくことが不可欠になった時に、どのようなものが何とつながるのかを想像できる社員を育てるための基盤ができあがっていることです。
長谷川:
私は数年前に「ITパスポート試験」に合格したのですが、それからITの考え方が少しわかるようになりました。今、システム部門と、改善のための打ち合わせを一緒にさせていただく機会があるのですが、鷲頭さんが期待されるように、「次はこの部分を考えたらいいのだろう」と、広い視野でIT全体の進め方が想像できるようになったことを実感しています。
高橋:
実は、応援団の中で「ITパスポート試験」に合格していないのは私だけ。7月から勉強し始めたばかりです。それまでは、ITの共通言語や仕組みも全くわからないままシステム部門と話をしていたのですが、実際、大変な思いをしました。テキストを読み進めていくと、あの時に出てきた言葉だと気付くことが多々あります。自身のIT知識が広がっていることが感じられるので、頑張って12月の試験での合格を目指したいです。
業務効率化や改善につながる基礎知識が身につく
――活用を考えている他の企業やこれから受ける方へのメッセージは?
鷲頭:
高橋さんが言ったように、「このシステムで、こういうことをしたい」という話をする時に、共通言語がないと、なかなか思いを伝えられません。むしろ時間がかかり、業務が非効率になってしまいます。私どもが「ITパスポート試験」を取り入れた目的は、合格することではなく、試験で得た知識を当社のサービスや業務の向上に活かすためです。
世の中に通用する国家試験ですので、社員の方にとっても今後のキャリアにプラスになると思います。
長谷川:
「ITパスポート試験」を受験すると、ある程度システムのことが理解できるようになり、「もっとこうすれば効率的になる」といった改善視点を持てるようになります。そうした人材が増えていくことは、会社にとっても大きなメリットをもたらすのではないでしょうか。
高橋:
システムに関する問題がほとんどなのかと思いきや、実はそうではなく、「ITパスポート試験」は幅広いビジネスやITの考え方などもカバーしている試験です。私のようにITとは一見関係のない事務系の仕事でも、ぜひ合格して、業務の効率化などにつなげていきたいです。
※掲載内容は2017年9月取材時のものです。